【小倉】在宅医療・介護従事者研修会を開催しました

今年度、小倉地区の多職種連携研修会と在宅医療介護従事者研修会のテーマは共に「パーキンソン病」。10月に開催した多職種連携研修会では、「パーキンソン病患者・利用者の口腔管理」にフォーカス!

今回は、パーキンソン病とは、どんな病気なのか?病気がもたらす心理面・身体面への影響と支援などについて、下記講師の先生方を招聘し研修会を開催しました。

R7年1月には、パーキンソン病患者の多くの方にみられる「摂食・嚥下障害」についての研修会を開催予定でご案内をしているところです。

開催日:令和6年12月16日(月)19:00~20:30

🌷『パーキンソン病ケアの難しさ』   医療法人社団EJ会 中間メディカル 院長 魚住 武則先生

魚住先生からは、パーキンソン病(以下PD)の基礎的なお話から、罹患した患者の心理症状や患者を介護する家族の気持ちなどを事例をとおしてお話いただきました。印象に残っているのは「PDは、他の疾患に比べて”つらい状態が長い”病気の一つ。症状のでかたは個別性が高く、また、進行度によっても違い、運動症状から非運動症状まで多岐にわたる。そのため、服薬1つをみても飲み方も様々、それを説明し実際に忘れずに服用していただくにはどうしたらよいかを考えなければならない。PDは、長い罹患期間があり多くの症状があり多科受診をしており沢山の支援を必要としている。そのため、医療機関だけではなく多職種がチームで関わっていく必要があり、本人を含めた情報共有は大切なこと。今年、北九州市と協力をして地域連携パス『チューリップ手帳』を作成した。この手帳を使用する上で最も大切なことは患者本人にも書いてもらうこと。そして、専門職であるみなさんにも是非知って活用してほしい」と、参加者の皆さんに配布いただきました。※『チューリップ手帳』の問合せは、北九州難病相談支援センターです

🌷『パーキンソン病患者の生活動作とリハビリテーション』   

                   医療法人 あさひ松本病院 リハビリテーション科 次長 作業療法士  國廣 亜矢子氏

                                           科長 理学療法士  松本 夏哉氏 

あさひ松本病院の國廣OTと松本PTからは、PDに特化したリハビリテーションLSVTBIGについてのお話を実演を交えながらわかりやすくお話をしていただきました。LSVTBIGの特徴は、動作の大きさに焦点を当て、1か月の集中プログラムを組むというものです。PDの4大徴候による日常生活動作への影響をスクリーニングし課題を一緒に決めてリハビリに取り組んでいきます。PDの症状の1つで動作が小さくなったり無動になることがありますが、大きな動作でリハビリ訓練を繰り返すことで健常な動作を獲得することができるそうです。ポイントは、大きな声と(発生練習にもなるそうです)と大きな動作で元気よく楽しくリハビリを行うこと!

🌷『北九州市難病相談支援センターについて』   北九州市難病相談支援センター 相談支援担当係長 河津 博美氏

北九州市難病相談支援センターの河津係長からは、「PD患者が使える制度等」と題して、指定難病と診断されたら受けられる支援についての情報や難病相談支援センターの役割、どのような相談ができるのか等をお話いただきました。特定医療費の助成や療養環境等で困ったときの相談先などの情報提供もいただきました。

患者本人やご家族からの相談だけでなく支援者からの相談も可能だそうです。

魚住先生も河津さんも、患者・家族同士の交流はとても大切と考えておられ、定期的に開催されている交流会のご紹介もありました。

 

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