【小倉】多職種連携研修会を開催しました

日時:令和6年10月17日(木)19:00~20:30

     場所:小倉医師会介護サービス総合センター2階

  今回は『パーキンソン病患者・利用者の口腔管理』をテーマに、研修会を開催いたしました。

  医療・介護・福祉の従事者が参集し、各々の職種ができる支援について考えていきました。

 

 🌷1部ミニ講座 『パーキンソン病の患者の口腔管理について』 

                              小倉歯科医師会理事 中村歯科診療所 院長 中村 直史先生

中村先生から、パーキンソン病の4大症状とその影響から起こりやすい口腔トラブルについて、また、半数以上の患者に現れる症状として嚥下障害があること、その特徴として嚥下障害の自覚に乏しく「むせのない誤嚥(不顕性誤嚥)」が多いこと、薬の副作用によるジスキネジア、口腔乾燥、Off時間帯の嚥下機能低下などが起こりやすい等のお話がありました。これらは、患者の生命予後に強く関与し「食」のQOLを損なうとのことでした。その対策としての基本は、「口腔の環境を整える」ことであり、口腔ケアの工夫点などもお話いただきました。

 🌷2部 『パーキンソン病患者・利用者の口腔管理』~ロールプレイングで患者情報を提供~

                   小倉リハビリテーション病院歯科医師 萩原 正剛先生 および 多職種連携実行委員

『退院前カンファレンスの一場面』を設定し、ロールプレイグで事例紹介をしました。実行委員と事務局、そして強力な助人に歯科医師の萩原先生の総勢14名で配役をしました。小倉地区では初めての試みで、打ち合わせ、リハーサルを行い当日に臨みました。

ロールプレイングは実際のカンファに近い内容になるよう心掛け、病院側からは、入院の目的、入院中のご本人の様子や症状の経過などを情報提供しました。入院時・入院中のエピソードとして、自宅で義歯を紛失し入院中に作製しましたが、その義歯をまた紛失しかけたことがあり看護師管理に変更になったことや、疾患の影響から小声で座位保持が食事時間の30分間保持できないこと、口腔ケアが本人だけでは不十分になりがちであることなどの報告がありました。また、退院前の家屋調査で自宅の療養環境について改善をご主人に提案しましたが保留になっている点について、在宅チームで確認し検討をしてほしい旨の課題提供もありました。

在宅側からは、患者や家族の生活の希望をお聞きし、在宅での口腔管理や、安心し多毎日を過ごしていただくためにといった視点で病院側スタッフに質問をしていきました。

 

 🌷3部 多職種 de グループワーク

グループワークでは、配布資料の患者情報とロールプレイグで提供された情報をもとに、現状の課題や今後起こり得る課題を出し合い、各々の職種で支援できることについて意見を出し合いました。

職種によって視点や支援の方法が異なっており、職種の専門性について学ぶことができました。また、多職種、多機関で迅速に情報共有することの大事さについて再認識できました。

 

この研修会は2回シリーズとしています。次回はR7年1月16日(木)19時より『パーキンソン病患者・利用者の摂食・嚥下障害』についてを予定しております。

また、在宅医療介護従事者研修会ではR6年12月16日(月)19時より『パーキンソン病の疾患の理解と日常生活で工夫することや利用できる社会資源(仮)』についてを予定しております。

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