【若松】第11回 多職種連携研修会(令和元年度 第2回)

今年度のテーマとなっている『精神症状を抱える方の多職種による在宅継続支援について考える』第2回目を、11月21日に終了致しました。多忙な中、ご参加いただいた関係者の皆様ありがとうございました。

今回、北九州市立医療センター 緩和ケアセンター ジェネラルマネージャーの太郎良純香様と、佐々木雅子様を講師に迎え、初めての臨床倫理4分割法でグループワークを行いました。

まず、グループワークを行う前に、臨床倫理に関する基礎知識と臨床倫理4分割法について講師より講義。倫理とは何か、倫理的な考え方や実践のプロセス(倫理4原則、倫理4原則を意識した4分割法事例検討の進め方)について説明を受けてグループワークに入りました。すぐにグループワークに活かすことは難しかったと思いますが、最後を講師にまとめて頂いたことで、この事例について倫理的にはどのように考えればよいのかわかっていただけたかと思います。

 

グループからの発表では、「本人との関わりが大切で、本人の意向や性格、生活歴、周囲の状況等を深く知り、信頼関係を築いていくことが安心に繋がり治療にも繋がっていく」という意見や、「一人に負担がかからないように、関わっていくみんなが役割分担をし、情報を共有しながらチーム皆がキーパーソンになれたらいい。」等といった意見が出ていました。講師のまとめの中に、疾患と病いの違い、生命の二重の見方、トータルペインについて等の説明があり、「(尊厳の)喪失に伴う苦しみや言動の背景にある願い(理想)の理解に努める。」「医学的な知識・情報と利用者の経験を多職種チームで共有し、各職種が役割を遂行し、繋がりを持ち、利用者の理想と現実の乖離の緩和に努める。」とありました。精神症状を抱える方は、講師の言われる「病い(患者が経験している症状や苦悩)」という大事な部分が捉えにくく、そこには必要な治療や専門職の関わり、本人とチームの繋がりが重要になります。利用者(患者)本人に寄り添いながら、個人の価値観が尊重される支援を今後も心がけていきたいと思います。

アンケートアンケート