【若松】第1回若松区在宅医療・介護従事者研修会を開催しました。

去る7月21日(木)、第1回若松区医療・介護従事者研修会を開催しました。

今回は「認知症介護と人間の尊厳」というテーマで、八幡西区にあります株式会社グローバルケア 施設長:渡邉亜希子氏と主任介護支援専門員:久次春代氏に認知症高齢者のコミュニケーションについてご講演頂きました。

認知症介護支援の歴史、基礎から分かりやすくご講演頂き、また実技を交えて下さったことで更に知識を深めることが出来ました。

研修会後のアンケートでも9割を超える方が、大変参考になった、参考になったと答えられています。感想として、「患者さんに接するにあたって日々の業務に生かせることをたくさん学べました」、「日頃の自分の行動や声かけの仕方について振り返り、明日からさっそく実行して みようと思いました」などの様々な声が寄せられました。

➤アンケート

また、アンケートの中で、「難聴の方への話しかけかたや下肢等の拘縮がある方への「立つ」支援は、どういうふうにしたらよいでしょうか?」というご質問をいただきました。

講師からの回答は、以下のとおりでしたので、ご紹介いたします。

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<難聴の方への対応について>

・まずは信頼関係を築くことが何よりも大切で、例えばホワイトボードを用いたり、目の前でゆっくりと話しながら信頼関係の構築に時間を掛ける 信頼関係が築けることで、物に頼らなくてもコミュニケーションがとれるようになる

・紙コップや紙を丸めて耳に当てる(メガホンのような形)などした上で、低いトーンでゆっくりと対応する

・「耳元で話し掛ける⇒利用者の視界に入る⇒耳元で話し掛ける」を繰り返し、関係性を繋いでいく

<拘縮や麻痺のある方への「立つ」の対応について>

・医師の指示や見解を聞いてから行う

・まずは正しい評価を行う

・「立つ」に関しては、解剖学的な考え方に加え、アイデンティティ(自分は自分であるということ)を感じることが大切であり、なぜ認知症介護が「立つ」という動作にこだわるのかを考えることは必要

・寝たきりであれば、天井しか見えないが、体幹を起こすことで三次元の空間が認識できるようになる

*認知症介護を行う上で、技術の習得より、考え方を導入することで、どのような影響を与えるかを考える事の方が大切である。

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明日からの支援の中で、人としての尊厳を核に据え、優しい介護に取り組んでいきたいと思いました。

ご参加くださった皆様、本当に有り難うございました。